ステロイド以外に使用した薬

    ステロイドについては、「治療内容」で詳しく書きましたので、ここではステロイド以外の薬について書きたいと思います。なお、これは私の経験をもとに書いていますので、他の薬が使われることもあると思いますし、また治療はどんどん進化しているので、今後使われなくなる薬もあるかもしれません。その点はどうぞご了承ください。

    <ムピロシン(Mupirocin)>

    毎月、連続した3日間、1日2回、麺棒で鼻の穴に塗ります。これはバクテリア対策ということです。奇抜な治療に思えますが、マセソン先生独自の治療法ではなく、アメリカでは広く行われているようで英語のサイトでは散見されます。

    <フルコナゾール(ダイフルカン)(Fluconazole, Diflucan)>

    カビの薬です。一時期、カビ(マラセチア)が原因ではないかと言われている脂漏性皮膚炎のような症状になり、コラージュフルフルを試したところ、少し良くなりました。そのことをマセソン先生に伝えたところ、フルコナゾール150mgを週に一度、計4回飲むように指示がありました。一回目に飲んだ時は、日焼けの後のように顔と首の皮膚が一気にはがれたので驚きました。なんらかの効果があったのでしょう。その後、アトピーはそのままでしたが、脂漏性皮膚炎のような症状は緩和された気がします。

    <ニゾラルシャンプー>

    フルコナゾールが処方された際に、頭にはニゾラルシャンプーを使うよう言われたので、個人輸入して使ってみました。効果は良くわからりませんでした。また、顔の症状が治まらなければニゾラルクリームをハイドロコルチゾンに混ぜて顔の患部に使ってみるようアドバイスされましたが、結局使いませんでした。

    <クラリチン(ロラタジン)>

    抗ヒスタミン剤で、飲むと鼻水、くしゃみがぴたっと止まります(私の場合)。眠気もほとんど起きません。半年ぐらいは毎日のように服用していました。しかも、1日1回の服用では効果が続かず、2回服用することも度々ありました。今は杉花粉症の時以外はほとんど飲んでいません。なお、アメリカでは処方箋なしでスーパー、ドラッグストアなどで購入することができます。日本では処方箋が必要です。私の場合、結膜炎や肌のかゆみにはほとんど効果は感じませんでした。

    <セファレキシン>

    抗生物質です。アメリカに到着後、最初の1週間程度飲んだ記憶があります。その後は一切処方されていません。 症状が悪化した際にバクテリアの感染があると、ステロイド内服と同時にセファレキシンの内服を行うことが多いようです。日本では、アトピーで抗生物質を処方されることはほとんどありませんが、アメリカではアトピーの原因もしくは悪化要因の一つとして、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の存在が指摘されており、抗生物質の使用は珍しくないようです。

    <パタデイ(Pataday)>

    目のかゆみを抑える抗アレルギー点眼剤です。私の場合、効果は感じませんでした。日本ではパタノールという名で同じ成分の薬が出ています。結局、私にとって目のかゆみに効く薬はなく(ステロイド点眼薬なら効くかもしれませんが、処方されませんでした)、目のかゆみと腫れには久我山病院のアレルギー免疫療法(減感作療法)の効果が出るまで随分と悩まされました。

    <ドキシペン>

    かゆみを止めてよく眠るための薬です。渡米治療中は寝る前に毎日5〜8錠ぐらい飲んでいましたが、飲んでも飲まなくてもそれなりに眠れたので特に効果は感じませんでした。その後、ある時久しぶりに4錠飲んでみると、効きすぎたのか翌朝起きられず、ふらふらになってしまいました。今は全く飲んでいません。

    <ファイソヘクス、ハイター風呂>

    バクテリア対策のため週に一度、ファイソヘクスという殺菌洗浄剤で体を洗うよう指示がありました。私のアトピーはアレルギーが主な原因だったため、個人的には効果は感じませんでした。

    ただ、夏にあせもがひどい時、これの代わりに塩素系漂白剤(ハイターなど)を少量お風呂に入れるよう指示があり、おそるおそるキャップ半分程度入れてみたら、かゆみが治まり、あせもが一気に治って驚きました。ちなみに今は必要性を感じないため使っていません。このハイター風呂も、マセソン先生独自のアイデアではなく、アメリカでは研究が進んでいるスキンケア方法のようです。 例えば、世界最大の皮膚科系学会であるAmerican Academy of Dermatology (ADD) (米国皮膚科学会)のサイトにも漂白剤風呂の情報が掲載されています

    <ヘルペスの薬>

    私には今のところ処方されていませんが、ヘルペスウイルスによってアトピーが悪化する人がかなり多く、その場合、ヘルペスの薬(バルトレックスなど)を長期間服用することによってアトピーをコントロールできるようです。

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